2009年8月25日 15:23
『女の子ものがたり』高校生になった大後寿々花が演じる「子供から大人に変わる瞬間」
そんな彼女があえて深く考えずに演じたシーンがあると言う。それはずっと仲良くしてきた3人に訪れる、別れの瞬間。女の子の喧嘩とは思えない取っ組み合いの大喧嘩が描かれる、何とも印象的な一幕だ。3人それぞれの感情も高まる緊張感あるシーンで、きみこ役の波瑠はあまりにも感情移入し過ぎて撮影が終わるまでほかの2人と距離を置いたというほど。だが、大後さんはその逆。考えずに挑んだその理由は?
「なつみはきいちゃんから“この街から出て行け”なんて言われるとは想像していなかった。だから、その場で自分が感じ取ったまま動いてみようと思ったんです。最初は男の子の喧嘩みたいにお腹を蹴ったりするシーンが多くて、前日にはスタントの人を交えてリハーサルをしたりしました。
でも、女の子の喧嘩はもっとこうなんじゃない?ああなんじゃない?と、現場で意見を出し合ってシーンが変わっていきました」。
脚本を読んだときから、とても大切なシーンになると思ったと言う。また、3人の感情を高めるために監督は、現場でそのシーンに合った音楽を流すことがあり「音楽でイメージをつかむという演出は初めてだったけれど、音楽を聴いていると自然に涙が出てきたりして…言葉に表せないものを感じることができました」。