『マイ・マザー』で鮮烈デビュー、様々な世代から支持されるグザヴィエ・ドラン監督の作品年表
ガラスの十代とは言い得て妙だが、監督の繊細な美意識が全体を貫いている。画の撮り方、音楽の挿入も絶妙。美しいナルシズムにほろ酔いになる良作だった
『マイ・マザー』、早熟の天才グザヴィエ・ドラン自身の半伝記的な物語。監督・脚本・主演を務め、いわば<私小説>ならぬ<私映画>ということか。青年が親離れするための衝突なのだろうが、安息の地を求めてたどり着く先が“そこしかなかった”というのが切ない。色調の美しさが印象に残る。
三角関係…『胸騒ぎの恋人』(’10)【監督・脚本・編集・出演】
ストーリー
フランシスは、親友マリーも思いを寄せる青年ニコラを好きになる。相手の心の内を探るため悪口を言ったり、ニコラの思わせぶりな態度に揺さぶられたり。
複雑な三角関係が展開する。
★Pick up!
cocoユーザーの声
3人三様、ベクトルの方向は常に一方通行。片思いはどんな形であれ辛く、1人で悶々とする。結末をしりたいけど知るのが怖い、失うのが怖い。そんなヒリヒリした感情が痛いほど伝わってきてしまう作品
現れた美少年はかつてないほど心を掻き乱し、二人の男女の境界線のようにも思える。ビンテージ感溢れる見事な色彩の中から飛び出すおし潰されそうな感情にこちらまでも魅了されてしまった。