くらし情報『【インタビュー】佐藤浩市×西島秀俊×勝地涼×中村倫也×井之脇海、出演作は「あっても不思議じゃない」リアリズム描く』

【インタビュー】佐藤浩市×西島秀俊×勝地涼×中村倫也×井之脇海、出演作は「あっても不思議じゃない」リアリズム描く

「役を引きずる」かは時代やシステムによる?

――佐藤さんにぜひお伺いしたいのは、本作における娯楽性と社会性のバランスについてです。本作はノンストップサスペンスかつアクション大作でありつつ、「渋谷で爆破テロが起こったら?」というリアルな恐怖がありますよね。

佐藤:やはり大きいのは、「何が起きても不思議じゃない」というリアリズムを、昨今誰もが思うようになったということですよね。

僕らはフィクションとして、「こういうことがあったら怖いよね」という思いの中でこの映画を作ってはいるけれど、ただ「あるかもしれないよ」といくら声高に言ったとしても、これが観た方で現実的に感じられるかは、別問題ではあると思います。
しかし、いまの世の中の感覚だと、本作で描かれることが「あっても不思議じゃない」と思えてしまう。それこそが恐ろしいし、どこか気味の悪さを感じてしまいますね。

――なるほど…ありがとうございます。本作では皆さんが鬼気迫る演技を見せられていますが、これまでに「役を引きずる」経験はありましたか?

佐藤:若いときはありましたね。
やっぱりどこか持って帰らないと、次の朝現場に来たときに切り替えるスイッチングがまだ、自分の中でうまくできない時期がありました。

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