くらし情報『世界の映画館vol.32〜アジアの旅〜 クメール人はホラー映画がお好き?』

2009年11月25日 18:02

世界の映画館vol.32〜アジアの旅〜 クメール人はホラー映画がお好き?

30年ほど前、クメール・ルージュ政権が、極端な共産主義の国を作ろうとした際、知識層の階級を大虐殺したからなのだそうだ。

さて、館内の客席は自由席なのだが、場内にいる案内係が座る席まで誘導してくれる。よって500名程度入りそうな客席の中央あたりにぎゅっと150名程の客を集めてしまう。みんなで固まってホラー映画を観ましょうという楽しそうな雰囲気ではある。その雰囲気に合わせるかのようにクメール人の若者たちは、よく話す。そのおしゃべりは映画が始まっても止まらない。おしゃべりしながらホラー映画を観るというのがカンボジア式ホラー映画鑑賞なのかもしれない。

映画の中で、ろくろ首のように首が長くなったり、首がはずれて飛んだりするシーンが登場する。
本来、怖いシーンのはずなのだが、チープなCGのせいか、正直、あまり怖くない。むしろコミカルにすら感じてしまう。しかし、それでも客席からは悲鳴が聞こえる。そして、悲鳴の後に同じ人の笑い声があがる。まるで悲鳴をあげる行為自体を楽しんでいるかのように。タイ製作のホラー映画が上映されているもう一つの映画館でもその雰囲気は同じだった。タイ製作の映画はフィルムの質から照明、俳優の演技まで、カンボジア製作の映画とは比べ物にならない。

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