くらし情報『チャドウィック・ボーズマン、知性とカリスマの“ヒーロー”…その誇りと功績』

チャドウィック・ボーズマン、知性とカリスマの“ヒーロー”…その誇りと功績

ちなみに、製作のデンゼルは先にウィルソンの戯曲「フェンス」を自身の監督・主演で映画化しており、第89回アカデミー賞4部門にノミネート、ヴィオラが助演女優賞を受賞している。

今作では、1927年のシカゴを舞台に、マ・レイニーのバックで演奏する若きトランペッターのレヴィーを演じたチャド。実際に演奏できるまで指使いを徹底的に学んだという。

同じくNetflix配信中の「マ・レイニーのブラックボトムが映画になるまで」によれば、当時は南部から北部に希望を求めて移動するアフリカ系が続出しており、レヴィーもここで何かを掴みたいと野心むきだしで白人のレコーディングディレクターにすり寄っていく。

やがて彼の焦燥は、真夏のうだるような暑さもあって体中からジリジリと湧き出てくる。その汗と、狂気の血と涙とが入り交じった中でレヴィーが語る自分史のシーンは、今作最大の見どころ。訃報の後に伝えられた共演者の証言から、相当、身体が衰弱していたはずだが、それすら忘れさせる熱気を放っている。それまではマ・レイニーやバンド仲間に食ってかかり、生意気な口調で軽やかなダンスを見せたり、マ・レイニーの恋人を口説いたりしていたのだから、そのギャップがまた凄まじい。

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