【インタビュー】松坂桃李、自分にとっての核を見つめ直す今「生きることは、小さな幸せの積み重ね」
対人(たい・ひと)とやることによって、心のやりとりとか、言葉だけじゃないものが人をつなげていく感じが、あのシーンでは起こった気がしましたね」。
このように、本作では様々な患者の人生が描かれており、「いのちのしまい方」について思いを馳せるきっかけにもなる。イコール、どうやって生きていきたいか、自身の生き方を今一度考えたくなる映画でもある。本作に携わったことで、松坂さん自身がどのような生き方をしていきたいか、感じたりもしただろうか?
「日々当たり前の日常、小さな幸せの積み重ねが、いのちをしまうときに、どれだけたくさんしまえるかどうかを、改めて自分の中で向き合うきっかけになった作品でした。自分が今までしていた当たり前の小さな日常が、やっぱり幸せなことだってちゃんと思える作品ですね。僕にとっての小さな幸せは、本当に、毎日朝を迎えることができる、ごはんを作って食べることができる、眠ることができる、ドライブすることができる、とかですかね(笑)」。
健やかな表情で、松坂さんは続けた。「本当に、人間は、ほかの生き物と違っていろいろな感情が芽生えるし、考えることができるし、立ち止まることも、進むこともできる。