くらし情報『新たな進化遂げるのか? 逆境に立つ香港映画のこれから』

2021年12月13日 18:45

新たな進化遂げるのか? 逆境に立つ香港映画のこれから

香港映画のイメージをすっかりお洒落にしたのが『花様年華』(00)だろう。トニー・レオンとマギー・チャンが織りなす大人の恋と、禁欲的でありながら色香漂うチャイナドレスなど洗練された衣装に目を奪われた。

新たな進化遂げるのか? 逆境に立つ香港映画のこれから
『花様年華』(C) APOLLO
そんなウォン・カーウァイ作品のインパクトは絶大で、アカデミー賞で作品賞などを受賞した『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督、『ノマドランド』でやはりアカデミー賞に輝いたクロエ・ジャオ監督など、多くの映画監督に影響を与えている。

世界の映画ファンを魅了した一方、分かりやすい娯楽作に慣れた当時の香港の観客には不人気で、香港映画市場を盛り上げる起爆剤にはならなかった。

1997年に迫った中国返還に対する不安が香港社会に蔓延していたこの頃、世の中の漠然とした不安を色濃く反映させた作品も登場する。大陸から香港に渡った男女の愛と孤独を描いた『ラヴソング』(96)や、若者の過酷な日常を描いた『メイド・イン・ホンコン』(97)といった作品がそれで、中国返還と前後して公開されて支持を集めた。

中国との合作が増える一方、市井の人を描く秀作も

中国返還後は、中国・香港の合作映画が急増。

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