くらし情報『「どこにいようとも、人間は孤独であり、常に寂しいもの」―『ウェディング・ハイ』大九明子監督が惹かれるテーマ』

2022年3月25日 14:00

「どこにいようとも、人間は孤独であり、常に寂しいもの」―『ウェディング・ハイ』大九明子監督が惹かれるテーマ

と呼ばれているな…くらいにしか自分の中では捉えていないですね。

――20代後半で映画美学校に通われて映画監督を志した当時は、女性の映画監督の数も現在ほど多くはなかったかと思います。キャリアを積み重ねていく中で、女性を取り巻く環境も少しずつ変わってきたかと思いますが、ご自身の意識にも変化はありましたか?

若い頃はただがむしゃらに自分のことだけをやっていたので、その点については、昔のほうが意識や自覚が希薄だったなと思います。

ただ、本数を重ねてきて、長く映画というものに関わり続けている中で、ふと気づけば、女性で映画監督であるという人間が、男性の映画監督よりも圧倒的に少ないというのを考えさせられるように年々なってきました。そのとき、これは私だけの問題ではないんだといろんなことを受け止めるようになりました。

例えば、あまりに“女性監督”という視点で見られたり、「女性監督ならではの内容になってましたが…」みたいなことを言われる続けることは、果たしてどうなんだろう?と考えたり…。

もちろん一般の観客の方がご覧になって、そう感じるのは自由だと思います。でも、監督と近い立場の人間が、そういった言葉を安易に使っていては、いつまで経っても変わらないなぁというか「そんなに珍しいもんでもないだろ、もうそろそろ」

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