【ネタバレあり】「シスターズ」“ながら見”させない!? 怒涛のサスペンスを紐解く8つのキーワード
インギョンがジョンホと調べた青いランは、通称・ベトナムの幽霊。ラン界の女王ともいわれる希少品種。ウォン・ギソン将軍がベトナム戦争中に発見し、韓国に持ち帰った。研究者による専門書「青いラン」を韓国語に翻訳したのが、将軍の部下だったウォルリョン学校のチャン・サピョン校長(チャン・グァン)。
生育にはある老木のみに育つ特定の微生物やカビが必要なため、ランはその木からは離れて生きられない。その老木がある場所は韓国で唯一、将軍の自宅だけ。聖ベネディクト精神科病院に入院していた、将軍の息子でサンアの兄ウォン・サンウ(イ・ミヌ)がラン愛好家だったのも頷ける。
サンアとパク・ジェサンの娘ヒョリンとともに留学するため、その家で暮らし始めたイネも、見事な老木と青いランが咲き乱れる秘密の温室を目の当たりにする。
青いランの香りは感覚を研ぎ澄まさせ、記憶を取り戻させたり、幻覚を見せたりする作用があるという。イネもこの温室で、記憶の奥底にあった亡くなった三女についての母の会話を思い出していた。
ランから抽出した原液には昏睡作用もあり、サンアによれば「原液3滴で30分以内に馬も熟睡する」ほど。シンガポールでは、サンアがインジュにラン入りのお茶を飲ませて眠らせる展開もあった。