ジブリからイーストウッド作品まで 昭和、平成、令和を駆け抜けた映画宣伝マンが回想 『もののけ姫』初日の衝撃の光景
ということで、ほとんど取材もありませんでした。その手法をさらに徹底して突き詰めたのが、最新作の『君たちはどう生きるか』でしたね。
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『君たちはどう生きるか』(C) 2023 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli
余談になりますが、メイジャー宣伝部で私と一緒に働いていた後輩女性が二人いるんですが、一人は今やジブリの広報部長、もう一人は東宝宣伝部で『君たちはどう生きるか』の宣伝プロデューサーを務めたんです。メイジャーのDNAが、そんなふうに受け継がれたことがとてもうれしく、感慨深いですね。
洋画ファンになったきっかけ、クリント・イーストウッドとの出会い
――岡村さんも、メイジャー宣伝部の解散を受けて、別の配給会社に移ることになった。
2004年にメイジャーの宣伝部が解散した頃、私は一時、体調を崩していたんですが、その後、『セブン』の時知り合った宣伝プロデューサーに声をかけてもらい、ムービーアイという会社で働くことになりました。2005年の春に働き始めたんですが、入社して3日後に『ミリオンダラー・ベイビー』でクリント・イーストウッドが来日したんです。
『ミリオンダラー・ベイビー』はその春のアカデミー賞(作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞)