2人で“推しチーム”を決める『ぼくとパパ、約束の週末』モデルとなった父子のインタビュー到着
:僕が最初に見たシーンは、電車の中で食事をするシーンでした。劇中でジェイソンはパスタとソースがくっついてしまい、パニックになってしまうんです。そのシーンがあまりにも現実と同じで、僕自身、恥ずかしくなってしまうくらいで(苦笑)。でも、それくらい迫真の演技だったんです。他のシーンには ポジティブなシーンもありましたし、全体的に素晴らしいと思いました。なによりも、自分のキャラクターを、客観的にみることができたのも、すごく良い経験になりました。
――電車でパニックを起こしてしまうシーンでは、お父さんは周りの理解を得られず、周りの人に対して怒りますよね。ミルコさんは、ジェイソンさんの障碍をどのように受容してきたのでしょうか。
ミルコ:僕がミルコの障碍を受容できるようになったのは、ふたりで旅をし始めてからだと思います。僕も、妻も自閉症と向き合うのは初めてだったからこそ、最初は、間違った対応をたくさんしてしまいました。それこそ、パスタとソースが触れて、パニックになり、何も知らない周りの人たちからいろいろ言われたときは、どうしていいかわからなかったんですよね。
『ぼくとパパ、約束の週末』©Wiedemann & Berg Film / Photo by Nik Konietzny
でも、今の私たちは、周りの言うことなどどうでもよく、ジェイソンがやりたいようにやらせてあげられるようになりました。