くらし情報『オリジナル映画の担い手たち 第11回 『Shall we ダンス?』でも苦労「こんなの誰が観る?」周防監督の原点』

オリジナル映画の担い手たち 第11回 『Shall we ダンス?』でも苦労「こんなの誰が観る?」周防監督の原点

オリジナル映画の担い手たち 第11回 『Shall we ダンス?』でも苦労「こんなの誰が観る?」周防監督の原点

『Shall we ダンス?』(96)や『それでもボクはやってない』(07)で知られる周防正行監督が、『舞妓はレディ』以来5年ぶりとなるオリジナル作品に挑んだ。成田凌が初主演を務める『カツベン!』は、今から100年前に映画が「活動写真」と称されていた時代、無声映画の上映中にその内容を解説しながら登場人物の声色までを演じる「活動弁士」にスポットを当てている。

これまで数々のオリジナル作品を手掛けてきた周防監督は、なぜ本作を通して「活動弁士」に注目することになったのか。そこには日本古来より受け継がれている「語り」の文化が関係していた。漫画や小説をもとに実写化される「原作モノ」が全盛の中、オリジナル映画に果敢に挑んだ人々を取材する連載「オリジナル映画の担い手たち」。第11回は、周防正行監督にとって映画化の動機となっている「驚き」を掘り下げる。

○■「珍プレー」「神田松之丞」にも通底する“語り”文化

――片島章三さんの脚本を読んだことが、映画化のきっかけになったそうですね。

『舞妓はレディ』の撮影現場で片島さんから「読んでみてください」と脚本を渡されたのがきっかけです。
たぶん、僕の意見を聞きたかっただけだと思いますが(笑)。

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