BiSHとの意外な関係も 楽曲タイトルをコピーに埋め込んだ映像で伝えたいこと - EPOCH佐々木渉氏
当時はまだ映像とWebの融合があまり見られなかった時代で、映像は映像プロダクション、WebはWebプロダクションに発注するというのが一般的だったんです。でも、それだと共通言語がないので統合的なコミュニケーションがなかなか取れませんでした。それを高いクオリティで企画からディレクション、制作までプロデュースできるように会社を立ち上げたんです。今では、グラフィックやイベントなど、ときにはTVドラマの制作までメディアや媒体を問わずに様々な統合コミュニケーションを手掛けさせてもらっています。
――代表作は何でしょう。
思い出深い作品は、2015年に発表した安室奈美恵さんの「Anything」のMVですね。これはGoogle Chromeだけで見ることが出来る世界初のミュージックビデオで、安室さんが歌いながら画面を左から右へ歩く映像をベースに、URL上に歌詞がテロップのように表示されたり、最後には安室さんが差し出した手の先からダウンロードがスタートしたりするなど、プランナー兼クリエイティブ・ディレクターとして映像とWebを連動したさまざまな演出を散りばめました。
佐々木氏が手掛けた安室奈美恵のMV
――Webの世界に限らず、次々と新しい技術が登場する中、クリエイターのあり方も変化し続けている実感はありますか。