2014年9月23日 23:10
ジブリ鈴木Pと秋元康氏が対談「マーケティングは何も生まない」「アニメの次の才能は日本からは出にくい」
(秋元氏)
これに対し、高畑監督と長年向き合ってきた鈴木氏は、過去の高畑監督作品を振り返って次のように語った。
「高畑監督とは何回もぶつかったことがあるけど、何でも受け入れることにしています。刺激がないとダメになっちゃったんですよね。宮さんから聞いた話なんですが、高畑さんが作った『アルプスの少女ハイジ』というTVアニメがあるんです。この製作を1年前からやっていたのに、公開直前になってストックが7、8本しかなかったんですね。それで高畑さんがプロデューサーと議論していたそうなんですが、宮さんが何を話しているか聞いてみると『なんで一週間に一本やらなきゃいけないんだ!』と(笑)」
「そういうことがあるので、高畑さんとやる時はあらゆるケースを覚悟しておくようにしているんです。あまりにも高畑さんの御無体が過ぎたので、唯一ヒットさせまいと思った作品があって、それが『となりの山田くん』でしたね。耐え切れなくて、この作品だけはどんなことがあってもヒットさせないぞと。
やり方はヒットの法則を逆にするだけで、日本人が嫌いな宣伝をやってみるということ。で、うまくいきましたね(笑)」「ただ、人間というのは複雑なもので、ニューヨークでジブリ作品を全上映したときに、部屋に呼ばれて『一本すごいのがある。