神木隆之介、"稲穂"に灯した瀬田宗次郎の魂「探究心の底がないひと時を味わえた」
ただ、世の中のいろいろなことが数値化されて順位付けされることもそうですけど、結局は勝ち負け。プラスかマイナスか。そこに道徳的なところが重なり、その3つのバランスが大切なんだと思います。
――芸能界もその「弱肉強食」の世界だと思います。やはり、神木さんもそれを肌で感じるわけですね。
オーディションもそうですけど、いくら頑張っても、あっさりと1次審査で落ちることもたくさんあります。ただ、「運」も大切で(笑)。90%が勝ち負けだとしたら、運が10%という感じでしょうか。
芸能界だけではなくて、会社もそうですよね。だから、志々雄さんの言葉はあながち間違いではないなと。
――ご自身で大切にしていたり、心がけている言葉はありますか。
「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」です。
――すんなりとその言葉が出るのはすごいですね。
母の教えです(笑)。これまで生きてきて、やっぱり、立派な人ほど腰が低いのかなと思います。中井貴一さんや福山雅治さん…いろいろな先輩方を見ていてもそういうことなのかなと思います。
僕はまだまだですけど、もっと歳を重ねても人を尊敬できるような人間になっていたい。自分の考えも少しは主張しながら、そういう"人を敬うこと"は忘れないで生きていきたいです。