エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (287) バイラルメディアが破綻した理由はマネタイズ0.2
○御大監修でパクリ
佐々木俊尚氏といえば、グーグルが既存のビジネスを破壊すると警鐘を鳴らし、キュレーションの時代がやってくると啓蒙するエヴァンジェリスト(伝道師)です。元毎日新聞記者という肩書きも手伝ってか、今世紀初め、日本社会へのWeb布教に大きな役割を果たしました。その佐々木氏が編集長を務めるバイラルメディアで、海外サイトの情報の無断掲載、さらに記事の水増し疑惑が発覚したのです。指摘を受けて、謝罪と釈明をしましたが、釈明はパクリを正当化するとも受けとれ、さらに炎上しました。
無名のネット民ならともかく、名があるのはもちろん、著作権で保護された「著作」をもつ佐々木俊尚氏が、無断利用にあたるパクリを批判されるのは致し方ありません。ところがこれを別の角度から「擁護」したのが、関西学院大准教授 鈴木謙介氏です。Web業界を語る有識者の一人とされ、2014年9月29日の読売新聞「Web空間」において、問題の背景を
"ネットメディア全体の収益性の低さがある"
と指摘するのです。
○泥棒擁護のへ理屈
佐々木氏が編集長を務めるサイトが、海外の記事をパクッたのは、独自記事を書くために必要な費用を捻出できないからと擁護します。