2014年11月8日 08:00
長友佑都の"代役"に収まらない希少価値の左サイドバック・太田宏介の矜持
そして長友。日の丸の系譜に名前を刻む左サイドバックのほぼ全員が、実は右利きだった。
おそらくは三都主アレサンドロ以来となる「左利きの左サイドバック」として。神奈川・麻生大附属渕野辺高校から横浜FC、清水エスパルス、そしてFC東京とステップアップしてきた過程で才能を開花させてきた太田が、新たな歴史の扉を開こうとしている。
○4年9カ月ぶりに動き出した日の丸カラーの時計
11月14日にホンジュラス代表(豊田スタジアム)、同18日にはオーストラリア代表(ヤンマースタジアム長居)との国際親善試合に臨むアギーレジャパンのメンバーから、左ふくらはぎの筋肉を痛めて戦線離脱中の長友が外れた。
ハビエル・アギーレ監督は原則として、ひとつのポジションを2人で争わせる。長友が約6年半も君臨している左サイドバックには、太田とワールドカップ・ブラジル大会のメンバーにも名前を連ねた23歳の酒井高徳(シュツットガルト)が配される。
左右両方のサイドバックでプレーできるユーティリティーさが酒井の長所ならば、太田のそれは「左のスペシャリスト」となる。
長友の代役ではなく、日本代表の新たな武器として。10月の国際親善試合にも招集された太田は、目を輝かせながらこう語っていた。