くらし情報『有名人の自殺報道に専門機関が注意喚起する理由 問題は「葛藤なき発信」』

2020年8月10日 07:00

有名人の自殺報道に専門機関が注意喚起する理由 問題は「葛藤なき発信」

という“やるべきでないこと”。

さらに、「有名人の自殺を報道する際には、特に注意すること」「支援策や相談先について、正しい情報を提供すること」「日常生活のストレス要因または自殺念慮への対処法や支援を受ける方法について報道すること」「自殺と自殺対策についての正しい情報を報道すること」という“やるべきこと”が明示されている。

これが策定されたのは、「自殺リスクのある方が、自殺報道を聞いたり見たりしたことで模倣自殺への誘因リスクを高めてしまうことになるということが、過去のいろいろな経験から分かってきているので、どういう報道すればいいのかというガイドラインを作ることで適切な報道を促そうと、WHOが作ったものです」(清水氏、以下同)

日本では1986年、アイドル歌手の岡田有希子さんが自殺した際、ファンの後追いが相次いで社会問題となったことで知られるが、ガイドラインを逸脱した報道によって、それ以外にも、「もともと『もう死ぬしかない』と不安にかられて思い悩んでいる人が、詳細な手段を知って、背中を押されてしまうかもしれない」ということ。さらに、「家族を自殺で亡くしたご遺族が自殺報道に不意に触れることで、過去のつらい経験を急に思い返すことになったり、亡くなった手段まで報じられれば、ご自身がご遺体を発見したときの記憶を呼び覚まされたりして、心理的に不安定になりかねない」

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