2015年5月22日 10:26
フィギュア・浅田真央の完全復活への課題と寄せる期待
去る5月18日、フィギュアスケートの浅田真央選手が競技者として復帰することを明言し、各媒体で大きく報じられました。復帰のニュースを聞いたフィギュア仲間からも、メディアやSNSなどを通じてたくさんのエールが送られましたし、「どの大会で復帰をするのか」ということも大きな話題となっています。私もこのニュースを聞いて喜んだうちの一人です。
浅田選手は同日の会見で、「試合が恋しくなり、試合でよい演技をしたときの達成感を味わいたいと思った」と話していました。競技会で守りの姿勢ではなく、常に攻めの姿勢を見せていた浅田選手らしい決断だったのではないかと感じています。
ただ、喜ぶと同時に、あえて厳しい道を決断した浅田選手に頭が下がる思いもあります。なぜなら、私自身がフィギュアスケートにおけるブランクの過酷さを身をもって経験しているからです。今回は私の経験を基に、浅田選手がまたリンクの上で躍動し、完全復活を遂げるまでの課題についてご紹介しようと思います。
○引退後1カ月で衰えた三半規管と筋肉
私は2011年3月の大会を最後に競技人生を終え、2年ほど会社員として企業で働いていました。職種がフィットネスインストラクターだったため、毎日身体は動かしていましたが、引退してから1カ月ほどで三半規管は衰えました。