2015年7月2日 08:00
エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (324) ゆるキャラの次はゆるアプリ。税金を無駄食いするアプリ0.2
○そもそも論の矛盾
同じく量産されているのが「防災アプリ」。
臨海部を擁する東京都港区の「港区防災アプリ」は、津波浸水時のイメージ画像を見ることができるなど、地域の特性にあわせた工夫をしています。ただ、このアプリをわざわざインストールする人は、日頃から防災意識が高いわけで、アプリをインストールしない人への啓発こそ、自治体に求められる仕事の気がしてなりません。
先の「ゴミ出しアプリ」にしても、新しく転居してきた住民の利用が想定されいるものの、今時のマンションはそれぞれ敷地内に、日時を選ばないゴミ置き場を設置しています。また、数件単位の宅地分譲であっても居住者専用のゴミ出しスペースを確保するため、現状を考慮すると需要はあまり強くないように感じます。
ゴミや防災は自治体にとって重要な仕事ですから、まだ良しとします。ある果実で有名な自治体は、その果実を育てるアプリを提供しています。俗に「農ゲー(農業ゲーム)」と呼ばれるもので、特産品への理解と、自治体への観光誘致を狙っています。
しかし、育てるのは特産品の果実だけ。刺激の少ない展開に「単調な繰り返し、飽きた」とはユーザーの声です。
○ときめきの先に何もない
百歩譲って特産品も見逃しましょう。