つまらないことで止めたら、うまく流れなくなってしまう。どうしても止まってしまうとき以外は、止めてはいけないのだ。
陸子は貝殻を見つめながら、自分のしてしまった失敗を振り返り、涙を流さずに_過去を振り返ることができるようになった自分に気がついた。時間は進んでいる。確実に。希望を捨てた分だけ、別の希望をつかんでいる。陸子は立ち上がり、力を入れて、チェストを新しい場所に向けて、ぐっと強く動かした。
<著者プロフィール>
雨宮まみ
ライター。
いわゆる男性向けエロ本の編集を経て、フリーのライターに。著書に「ちょっと普通じゃない曲がりくねった女道」を書いた自伝エッセイ『女子をこじらせて』、対談集『だって、女子だもん!!』(ともにポット出版)がある。恋愛や女であることと素直に向き合えない「女子の自意識」をテーマに『音楽と人』『SPRiNG』『宝島』などで連載中。マイナビニュースでの連載を書籍化した『ずっと独身でいるつもり?』(KKベストセラーズ)を昨年上梓。最新刊は『女の子よ銃を取れ』(平凡社)。
イラスト: 安福望
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