2015年8月26日 11:52
学習者の体験を作るデジタル教材とは - 早稲田大学アルベリッツィ准教授が語るiPad活用の成果
学生による授業評価が科目の抹消にもつながる可能性がある現在。低い評価が続けば、学生がイタリア語を学ぶ機会が失われてしまう。一方で大学には「グローバルな人材の育成」が求められている。そのためにはどんな教育が必要なのか。それを考える時、アルベリッツィ氏はいつもある詩人の言葉を思い出すという。
アルベリッツィ氏 「学生のバケツに知識を詰め、単位を取ればすぐひっくり返されるようでは、グローバルな人材は育ちません。では、何をするべきか。ポイントは、自分の頭で考える授業を目指すことです」
教育の場はとかく保守的になりがちだが、「何らかの形で学生に届かせるために、色々なツールを試す必要がある」と氏は述べる。
ここで間違ってはいけないのは、ただiPadを渡しただけでは何も変わらない、ということ。アルベリッツィ氏は、デジタル教材を使う教育の最も大きな課題は「能力を発揮させるために、デバイスと学習者に合ったコンテンツを作成」することだと強調した。
○iPadを中心とした学習環境へ
続いて、アルベリッツィ氏のデジタル教材における現在までの試みが紹介された。氏が現職に就いた2012年の時点で、大学の施設はどこでもICT教育ができる環境になっていたが、氏が利用可能な機材は用意されていなかった。