2015年9月17日 15:53
エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (335) マイナンバーの根本的な問題とは? マイナンバー0.2
○少数派のための政策
来月より「マイナンバー」の通知が始まります。国民一人ひとりに12桁の番号が割り振られ、来年の1月からは社会保障、税、災害対策の行政手続に用いられ、具体的には「児童手当」「年金」「保険契約」、そして「源泉徴収」への記載が求められます。
その目的は「所得の捕捉」。内閣府にあるマイナンバーの解説で、第1番目にあげています。しかし、8割を超える日本人はサラリーマンで、「源泉徴収」によりガッチリ所得を把握されています。残る2割にも満たない自営業者の所得を捕捉するために「マイナンバー」を導入するなら、その経済合理性が見えてきません。
赤字決算の自営事業者は少なくなく、黒字になれば税務署方面から担当者がスキップしてやってきて、「見解の相違」を理由に、さらなる税負担を求められるという都市伝説もあり「課税逃れ」は困難、というのが自営業者としての率直な感想だからです。
そしてなにより「IT」に携わるものとして、マイナンバーは「穴のあいたザル」です。
○ナンバーそもそもの問題
個人向けのマイナンバーは12桁の数字ですが、番号の妥当性を確認する「チェックデジット」が含まれるので、実際には11桁となります。