2015年11月12日 15:57
エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (343) トロイから年金機構まで、受け継がれるセキュリティ0.2
しかし、この騒動と前後して、総務省の閣僚の一人が「セキュリティーのインプット」のためと同社を訪問しています。総務省といえば、いま話題の「マイナンバー」の所管官庁です。自身のスキルと業界の人脈を濫用し、個人情報を晒すような人物が勤務し、それを容認する企業への訪問。総務省に確認すると、この企業とマイナンバーの繋がりは皆無とのことでしたが、マイナンバーへの不安が募るなか、あまりにも不用意な行動です。
なぜなら、セキュリティの要は「人」。どれだけ堅牢なセキュリティを構築しても、内側からカギを開ければ崩壊することは、古代ギリシャの「トロイ」以来の教訓で、現代にも通じることを証明したのは「日本年金機構」の情報漏えい問題です。わずかな不安も排除すべきではないでしょうか。
そして「事件」とは、この会社の製品を「防衛省」が購入していること。
同社は製品について、S氏の関与を否定していますが「セキュリティ業界の総力」を動員でき、セキュリティ突破を公言している人物であり、反政府色が強いのはアカウント名だけではなく、発言も行動も繰り返しているその筋ではちょっとした有名人。そんな人物が関与している製品に、サイバーセキュリティを任せる防衛省とは笑えないジョーク、すなわち「事件」