くらし情報『さよなら、「フィーレイ」 - 史上初の彗星着陸に挑んだ小さな探査機の物語 (2) フィーレイは舞い降りた』

2016年2月23日 14:00

さよなら、「フィーレイ」 - 史上初の彗星着陸に挑んだ小さな探査機の物語 (2) フィーレイは舞い降りた

さよなら、「フィーレイ」 - 史上初の彗星着陸に挑んだ小さな探査機の物語 (2) フィーレイは舞い降りた
(第1回はこちら)

○宇宙のヒエログリフを解読するために

1993年11月、ESAによって「ロゼッタ」の計画変更が正式に決定され、プロジェクトは再スタートを切った。

ロゼッタ(Rosetta)という名前は、ナポレオン・ボナパルトがエジプト遠征を行った際に、エジプトの都市ロゼッタで発見された石柱「ロゼッタ・ストーン」に由来する。ロゼッタ・ストーンは古代エジプトで使われていたヒエログリフと呼ばれる文字を解読する手がかりとなった。

彗星には、今から約46億年前の、太陽系が誕生した当時の状態が保存されていると考えられており、「太陽系の化石」とも呼ばれている。ロゼッタによる探査で、太陽系の誕生や、こんにちの姿になった過程、そしてまた地球の水や生命が誕生した経緯といった、多くの謎が解き明かされるかもしれない。ロゼッタと名付けられた背景には、「宇宙のロゼッタ・ストーン」になるようにとの期待が込められていた。

一方、ロゼッタに搭載される小型の着陸探査機は「フィーレイ」(Philae)名付けられた。フィーレイはナイル川にかつて存在した島の名前で、ロゼッタ・ストーンと同じくヒエログリフを解読する手がかりとなった、オベリスクが発見された場所である。

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