2016年2月26日 10:30
池松壮亮は、なぜ映画界で"引っ張りだこ"なのか? 受賞ラッシュで「逃げ道がなくなった」
すべてを受け入れた上で返してくれて、偉大な俳優とはこういう人のことを言うんだと感じました。
――ここ最近は、出演作のニュースが次々と発表されているので、順調に実績を積み上げていらっしゃると想像します。客観的にこの状況をどのように捉えていますか。
「なぜ出演が増えているのか」みたいな自己分析はしていませんが、思うがままに動いているというのが現状です。目の前の選択をしていった結果、今があります。まだ、お客さんの声がすべて返ってきていないので……その辺もちょっと様子を見て(笑)。
――慎重ですね(笑)。
そうですね。
皆さんの声を受けとめてから、今後どうやって攻めていくのか考えたいと思います。
――日本アカデミー賞の新人俳優賞をはじめ、2014年から2015年にかけて、数々の賞を受賞されました。俳優にとって、映画賞はどのような意味があると思いますか。
うれしさもありつつ、もらったら何も残らないんです。受賞を望んでいた3年前ぐらいの自分がこれを聞いたら「何を言ってるんだ」と怒るかもしれませんが(笑)、でも本当に何も残りませんでした。残るのは、「逃げ道がなくなった」という現実。より責任が増したというか、とにかくやるしかないという覚悟しか残らなくて。