2016年8月4日 10:30
日本映画界の暗部と現役助監督の本音 - 「一生続けたくない」仕事に生きる2人の男
――助監督はおおまかにどのような仕事なんですか?
加藤:それだけで2時間ぐらい語れますよ(笑)!
――「一生続けたくない」仕事とは、どんなものなんだろうと。
片桐:潰しの利かない仕事なんです。撮影・録音などと違って、技術職ではないので、壮大な素人というべきか…。
大切とされる仕事の中で「スケジュール管理」はその1つとして挙げられます。撮影地の諸々の手配や当日の天候、俳優の予定など、さまざまな条件に左右されながら、決められた予算内でそれらを進めていく。これを「チーフ助監督」が担当しています。
その下の「セカンド助監督」は監督と共に芝居のことについての指示や、衣装やメイクとのつながりとなる役目。さらにその下の「サード助監督」は、主に美術・装飾周りを担当します。
そして、その下の「フォース助監督」は、カチンコを打ったり。「助監督」の中には、そういう役割分担があります。
――助監督だけでもそんなに!?
加藤:何人もいるんです(笑)。
――監督になることがどれだけ大変なことか、何となく分かってきました。
片桐:TCPはそのハイエンドであればいいと思います。最終審査を担当されるのは、実際にバジェットを動かしているプロデューサー。