2016年9月9日 11:00
ダイアモンド・ユカイ、芸歴30年目のオーディション - ミュージカル『ミス・サイゴン』出演を目指した理由
公務員の息子で平々凡々と生きてきたから。でも、ロックの世界に入ってからは、ああしろ、こうしろっていう足かせの中を逆走したっていうのはあるけどね。
――どういう形で逆走してきたんでしょうか。
俺の中高生のときは、いい大学に入っていい会社に入って一人前という道筋がはっきりしてて、そこに向かわないとお前はアウトロ―なんだという日本全体がそんな学校教育だったから、個性みたいなものが尊重されないところがあったんだよ。俺はかたい家庭で育ったから、ロックなんてもってのほかで、その上、当時はロックが商売になるなんて夢のまた夢だったね。
中学2年でロックに目覚めて、大学5年生でデビューしたけど(笑)、ロックスターになるか、親が喜び安心させる事ができる公務員になるかと言う選択で迷ってたね。
――好きなことをやることを選んでも、続けることは大変だったのでは。22のときに本を読んでさ。
自分が自分の人生の主役。好きなことを選ばないと本当の幸せは得られないっていう言葉が、響いちゃったんだよね。そんなとき、親父が死んだ。悲しかったけど、そこでひとつの山は越えた。でも、鮮烈なデビューをして西武球場や武道館でLiveもやったんだけどバンドは解散して、好きなことでお金にならなかった時代もある。