『SMAP×SMAP』終了で消える「音楽×笑い」の灯 - クレイジーキャッツ、ドリフから受け継いだ歴史のバトン
それはインターネットの登場でさらに価値観が大きく変動した2000年代も、テレビ離れが広く叫ばれるようになった、2010年代の今日までも。
もっとも、当の本人たちはまだまだ番組を続けるつもりだったようにも思う。放送終了が決まる1年前のテレビ誌(KADOKAWA『月刊ザテレビジョン』2015年10月号)で、全員が2016年9月9日のデビュー25周年デーを前向きに予想し、リーダーの中居に至っては結成25周年とスマスマ20年を含めて「(内容を)ちょっと考えようかな」とはっきり話していた。局側も分裂騒動の後でさえ、「グループが続く限り番組も続く」と言い切った。その視線の先には間違いなく、変わらぬSMAPの明日が続いていた。
予定されているファイナルまで、あと3カ月。彼らの功績を思うと、視聴者に託されたそのカウントダウンはあまりにも短い。
■参考文献
・犬塚弘+佐藤利明『最後のクレイジー犬塚弘』(講談社)
・いかりや長介『だめだこりゃ』(新潮社)
・佐藤義和『バラエティ番組がなくなる日』(主婦の友社)
著者紹介
小娘
1983年生まれ、アイドルと音楽を中心に活動する北海道在住のフリーライター。