2016年10月31日 12:00
ドラマ化、ミュージカル化…アジアで『深夜食堂』が愛されるのはなぜなのか? 韓国版ドラマ製作者に聞く
深夜食堂は国境や異なる文化の壁を越えて、すべての人々に食べ物を通じて、情緒的な癒しと回復、感性の満腹感を抱かせてくれるので、単純に食べ物を題材としたほかの作品とははっきりと差別化されていると思います。どこの国の人であっても共感できるもという意味で、文化的な架け橋の役割をしたんじゃないでしょうか。
――そんな作品の韓国版ドラマを作ろうと思ったきっかけはなんでしたか?
原作はすでに韓国で人気があったので、その影響力を活用し、さらに韓国の視聴者に合うように韓国の食べ物をモチーフにして脚本を書き直し、所謂『現地化』をして、韓国の人が共感できる内容にして放送したらいいんじゃないかと思いました。そこには、刺激的なマクチャンドラマが溢れた韓国のドラマ環境に一石を投じて、心のこもったヒューマンドラマを作りたいという思いもありました。
※マクチャンドラマとは、ありえない展開のドラマのことを言う。突然の病気、事故、偶然の出会いの連続など、刺激的な出来事が次から次へと起こる作品のことを指す。
●日本のドラマ・映画の持つ色とは
○食べ物を通じて癒しを与えるドラマ
――企画が立ち上がったとき、周囲の反応はいかがでしたか?
『深夜食堂』だけが持つ、固有の色を期待して応援してくれた人が多かったです。