小栗旬、大河主演後すぐのシェイクスピア劇にすごさ実感! 舞台は「“勉強”じゃない」
という環境になっちゃうんだろうな、と。もちろん学ぶ場所は探せばどこにでもあって、舞台で学ぶこともたくさんありますけど、でもやっぱり「学ぶ」って、お客さんに見せる手前の段階だと思うんです。だから演劇を学びの場だと思ってるなら、違うんだぞ! といつでも考えてはいます。
――一方で、客席で観る方としてもあまり素養がないのかも…と感じてしまうこともありますが…。
でも、観た方はどんな風に受け取ってもいいと思うんですよね。別に何かを知ってなければいけないとか、ない。単純に観た人にとって面白いか、面白くないかで判断すればいいだけだと思うんです。だからたとえば時代背景とか、この表現にある種のオマージュがあるとか、時代に対するアンチテーゼなんだとか、そういう意図は作ってる側が意識するだけでよくて。
観て面白いと思ったら、違う枝葉が生まれて興味が広がっていくと思うので、そこを楽しんでもらえればいいと思います。今は演劇もいろんな視聴方法がある状況で、全てはお客さんに委ねられていて、僕たち作り手はそこに迎合するしかない環境の中にいるんです。でも演劇ってやっぱり足を運んでもらって、一緒に空間を共有するということが素晴らしい体験だと僕は思っています。