映画業界の"端っこ"から見えるもの「やばい」「人が減っている」 - ヤング ポール氏、TCP受賞作への思い
でした。
――最終審査会では「この業界には変人が多い」とおっしゃっていましたが、発想の原点はそこなんですね。
この業界にいる方々は、みんな映画に対して本気で向き合っているので、変なことを言ったりやったりするんですよね(笑)。過酷な環境下だと理性がぶっ飛ぶ人もいますし、言っていること無茶苦茶でも、それを言わないと今乗り切れないんだなと思ったり。根っからの変人も多い。そういう人との「出会い」が面白いんです。今まで書いてきた脚本も、なんとなく今まで出会ってきた人がモデルになっています。勝手にイメージを膨らませていますが、本人に言うと失礼になるので伝えていません。
●映画好きじゃない人も入る業界に
――コンテストでは社会問題を背景にすると多少有利になりそうな気がしますが、そこでは勝負しようと思わなかったんですね。
ふざけた企画なんですが、そこは自分なりに考えているところがあります。まず、映画業界の話からすると、端っこにいる僕から見ても結構やばいなと。なぜかというと、僕のところに「助監督を探している」という電話がめちゃくちゃかかってくるんですよ。助監督といっても、サード以下の下っ端ばかり。これは、映画業界に入ってくる人が減っているということなんです。