2017年6月10日 16:00
『ゆるせない、逢いたい』金井監督、「僕らをお金で釣って」の願い - 黒澤映画にも通じる"三行理論"とは
主人公は本当の父親を探すために亡き妻の浮気調査をはじめる。
監督デビューをしたての頃にプロデューサーから言われた「三行理論」を柱に、「笑いあり、涙あり」のエンターテイメント作で勝負する金井氏。「面白くない脚本でも、演出で面白くできる」は決して大言壮語ではなく、確かな経験と自信から発せられた言葉だった。僕らを金で釣ってくれ――。
"映画人・金井"の魂の叫びを届ける。
○予算が足りなくなることの弊害
――準グランプリの受賞、おめでとうございます。率直なお気持ちは?
今後、撮影することになると思いますので、次の仕事が決まっているというのはすごくうれしい(笑)。
――最終審査のプレゼンでは、静止画の説明から、登場人物が生演技を披露するというサプライズ演出でした。
企画には自信がありましたが、やっぱりどう伝えるかが重要ではないかと考えました。映像だとお金がかかる。でも、スチールだけだとプレゼンとして弱い。そこで、スチールで説明した後に、登場人物の生演技を見せるのが面白いかなと思って。結婚式のプロフィールムービーって、感動するじゃないですか? 新郎新婦を目の前にしながら、2人の過去をスチールで振り返っていくと自然と心に残りますよね。