2017年11月13日 11:00
生田斗真が”絵になる”理由は顔立ちだけではない 『先生!』『ロズギル』で見せた柔らかなアプローチ
にもかかわらず、響は彼に恋してしまう。立場上、最初は距離をとっていた先生だったが、響の一途さに次第にほだされていく。
先生は、あくまでもヒロインの想いの丈を受け止める役割であって、彼からことさら何かを発する必要性がなく、よけいな自意識をいっさい出さずにそこに存在することは、何かするよりも技巧的。それこそが、スターやアイドルではなく俳優の仕事である。
アイドル事務所というイメージが強いジャニーズだが、アイドル活動をしている者たち以外に俳優活動を主としている者たちもいて、生田斗真はジャニーズ俳優部の代表格である。俳優部というとほかに、風間俊介、男闘呼組というバンド活動から俳優にシフトした岡本健一などがいる。
ジャニーズ事務所に入った男子は、まずジャニーズJr.を経たのち、アイドルグループを組んでデビューしていくことがスタンダードななか、生田はグループに所属したこともあるものの、すぐにひとりになって俳優業をやるようになる異端児だった。俳優デビューは、朝ドラ『あぐり』(97年)で、注目されるようになったのは、その10年後の『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス』(07年)。
意外と時間がかかったがそれ以降は順調に映画や舞台などで活躍し、2019年の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)