海外企業の信頼を得るため、必要なことは? ホリプロ・堀義貴社長の実感
しばらく経ったら、10年以上付き合いのある、マシュー・ボーンの作品を手掛けている英国のプロデューサーから「『メリー・ポピンズ』に興味があるか?」と聞かれました。
――向こうから白羽の矢が立ったんですね。
海外公演用にダウンサイジングするとはいえ、通常の1カ月公演ではとても採算のとれるものではないので、2ヶ月借りられることができるかどうかあちこちの劇場に当たりました。どこの劇場も改装をしなければいけないという困難があったのですが、シアターオーブさんから良いお返事がありまして、これならできるかもしれない……というところから、実現まで6〜7年経ちました(笑)。
それでも今から3〜4年前にオーディションが始まったのに、全然決まらないんですよ。やはりプロデューサーのキャメロン・マッキントッシュが最終的に決めるので、次々オーディションをやってもなかなかおめがねに叶う人がいない。それで、こんなに時間が経っちゃいました。
○日本は担当者がコロコロ変わる
――そうやって環境を整えていったのは、やはり「これを日本でやったら面白いぞ」と思われたからですか?
僕らは子供の時に観ている作品で、楽曲も物語も素晴らしいし、観た人が必ずディズニーマジックにかけられるんです。