海外企業の信頼を得るため、必要なことは? ホリプロ・堀義貴社長の実感
さらにディズニー作品も、キャメロン・マッキントッシュも、一緒に仕事することはないだろうなと思っていたら、まとめて叶うことになった。これはマシュー・ボーンのプロデューサーと十数年やってきたからこそ、チャンスが巡ってきたのだと思います。
海外とのやりとりとは、単発単発でやってもあまり意味がないんです。長い期間と、互いに顔見知りという関係があるからこそ、チャンスがあります。
――単発ではいけないのはなぜですか?
海外だと、会社が変わったとしてもプレイヤーは同じことが多いんです。ずっと同じ人がやらないと、シンジケーションはできないですよね。互いのことがよくわかっていて、ビジネスで成功したり、損したりということを知っているので、信頼関係ができるのだと思います。
日本ではテレビ局でも、何年か経つと担当者が全員変わってしまって、また一から関係を始めることが多いので、すごく難しいと思いますよ。
自由なイメージのあるアメリカですが、実際はよそ者に厳しいので、担当者が変わってしまってはなかなか良い話は来ません。日本の演劇を下に見ている人もいっぱいいるし、実際に観て初めて質の高さにびっくりされることは多いですね。