2018年4月29日 10:00
『超高速!参勤交代』土橋章宏、なぜパラ五輪題材? "成熟社会"の理想像
完全に趣味だったんですが、それが仕事へとつながりました。ただ、小説を書くのはすごく難しくて、勉強してもどうにもならないことがあると分かったんですよね。
――脚本家になるきっかけが、その壁だったんですね。
脚本は、「三幕方式」や「起承転結」のようにだいたいパターンが決まっていますが、小説は「心で書け」と言われても何をどうやって書けばいいのか分かりませんでした。僕は理系なので、ロジックのある脚本の方が合っていたんだと思います。でも、セリフ周りについては、小説を経験しておいて良かったと思います。
――映画の完成を楽しみにしています。受賞したみなさんにうかがっているのですが、仕事上で影響を受けた映画はありますか?
やっぱり、『ローマの休日』ですかね。
高校の英語の授業で、字幕なしの聞き取り用として使われたことがありました。あれは楽しかったですね。設定の良さもありますが、オードリー・ヘップバーンの茶目っ気も魅力的でした。高校の時だからウブで何も知らない中、世の中の成り立ちを教えてくれたような作品です。これが人に伝わりやすい「物語の基礎構造」ということも、この時知りました。
あとは大学生の時にレンタルビデオ屋で2年ぐらい働いていたので、店長から「これを見ろ!」