白竜、北野武監督と島田紳助さんに導かれた俳優業「逃げ道作っていた」
でも、僕を使ってくださる監督はみんな早いんですよね。だから、良い監督は早いと僕は勝手に思ってます(笑)。たまにたくさん撮る方もいますけど、だいたい使うカットは決まってるんですよね。
――俳優業との向き合い方も変わっていったんですか?
ありがたいことに……といっていいのか分かりませんが、同じようなキャラクターが多いんですよ。北野監督のおかげで、これまでVシネマは300本ぐらいやらせていただきました。半分ぐらいは主演です。その世界のシリーズものをずっとやっていくと、そっちの時間にかまけてしまう。脚本を読んで現場に行って、また次を読んで。
それを十何年も繰り返して来たので……特別努力をしたような感覚はないんですよね。継続してきたものが今につながったというか。
――継続の先にあった北野映画。以前の3作と「アウトレイジ」シリーズで監督に変化はありましたか?
『その男~』で僕が遠藤憲一くんを刺すシーンは、実は雨の中での撮影でした。雨が降ったらだいたい映画はストップですよ。音の問題もありますから。でも監督は、「上にビニール張ってアフレコでいこう」とおっしゃったんですよね。セリフが変わっても、口の動きは分からないから大丈夫だと。