chay、観客が母一人の不遇時代とSMAP「君は君だよ」の支え
なつかしい!確かにありました(笑)。恵比寿のライブハウスだったと思います。それまでお客さんが少ないことはたくさんあったのですが、「ついにお母さん一人か……」と(笑)。ライブハウスのスタッフさんが気を使って座ってくださって。
――6周年、7周年と歌手を続けていくと、その親孝行はどんどんより深いものに。
そうですね。昔に書いた曲を今聴くとその当時の自分の気持ちがわかって、すごく懐かしい気持ちになります。こうしてCrystal Kayさんとコラボするなんて、当時の自分は夢にも思わなかったでしょうから、10周年、20周年の自分も想像していることとは違う楽しみ方を見つけていると思います。
過去の曲を聴くと、これからがさらに楽しみになります。
――過去のインタビューでは、支えられた曲としてSMAPの「君は君だよ」を挙げてましたよね? すごくいい歌詞ですよね。
これからの方向性に悩んでいた時期でもあったんですが……デビュー前やデビューしたての頃は、根拠のない自信や反骨精神、悔しい気持ちがあっても堂々と胸を張って夢をいだけていた時期でした。デビューして現実を知り、大人になっていくにつれて、大きな夢が人前で言えなくなっていく。