chay、観客が母一人の不遇時代とSMAP「君は君だよ」の支え
不安定な歌手、芸能界を目指すことに対して、周りの人から「なれるわけない」と思われているような気がして。通っていた大学内に就活生があふれる中、ギターをかかえて一人歩いていたあの時も勝手に疎外感を抱いたこともありました。今思えば、そういった感情も原動力になったんだと思います。
――その熱い情熱の発火点となったのが、シンディ・ローパーだと聞きました。
幼い頃、父がMTVのミュージックショーを見せてくれて、80’sのミュージックビデオは本当にカラフルでポップで自由。もちろん歌詞の内容は分かりませんでしたが、シンディ・ローパーの「Girls Just Want To Have Fun」という曲のミュージックビデオを見て衝撃を受けて。すっごく楽しそうに歌っていたので、私もこうやって人を楽しませる人になりたいと思いました。
○「私の傷ついた心を癒やしてくれた」
――3周年を迎えたときのブログが印象的でした。
というのも、5周年記念ライブの囲み取材で語った内容と似ていたからです。長いようで短い3年。悔しい思いをした路上ライブ。何よりも読んで驚いたのは、観客がたった一人のライブがあって、それがお母さんだったと。