2019年11月15日 10:00
Gameloft副総裁が残金250円に…“無理ゲー”すぎる映画化を踏破した男
何を捨てられて、どこまで遠くへ行けるのか。本当に愛しているもののために、どういう行動ができるのか。
成功できるかどうかは分かりませんが、僕は「やる」という決断を下して映画を完成させることができました。幸せであると同時に……映画作りは実際にエベレストに登るよりも大変だということも、身にしみて感じました(笑)。
●自宅や車を抵当に入れたワケ
――Gameloft社を退職後に株の売却だけでは製作費を賄えず、自宅を抵当に入れるなど資金繰りにもかなり苦労されたそうですね。その上、オリジナル作品の映画化はかなりハードルが高いはずです。さすがに心が折れそうですが……。
もちろん、折れましたよ(笑)。
このプロジェクトは5年を要しました。おっしゃるとおり、オリジナル作品を撮るのはすごく大変です。なおかつ、新人監督の1作目がオリジナル作品というのも非常にハードルが高い。すべての製作過程の中で「何が一番大変でしたか?」と聞かれれば、やっぱり資金繰りです。映画の製作費を集めることがこんなに大変だとは……。この5年、中国国内では映画の資金に関して大きな動きがありました。映画市場は拡大して調子が良いように見えると思いますが、資金調達は年々難しくなっています。