”自分へのご褒美”が落とし穴! 『カイジ』に学ぶ”1億総借金時代”の生き抜き方
と書かれています。筆者によっては、ここから政策論につなげます。でも、木暮さんは、あくまで現実を突きつけるところで止めますね。
僕の根本には「世の中はそんなに早く変わらない」という考えがあります。
物事の結果は、内的要素と外的要素で決まります。内的要素は、自分の能力や意思など、個人で変えることができるものです。外的要素は自分をとりまく環境です。景気、政権、技術革新、世間の常識などです。
外的要素を変えたくても、個人の力ですぐに動かせるものではありません。長期の展望を持ち、世の中の変化を促すことは大切ですが、その間は内的要素をうまく環境に合わせつつ、やっていくしかないのです。ですから、「多重債務者を救う法律が必要だ」と当たり前のことを書いても、個人がまさに直面している問題には役立ちません。僕は今、この環境で自分をどう守るかを伝えたいんです。カイジからお金の怖さを学んでほしい。若いうちから、マネーリテラシーを身につけ、賢くお金とつきあってほしい。この本がそれに気がつくきっかけになればうれしいですね。
――とても勉強になりました。
ありがとうございました。
【拡大画像を含む完全版はこちら】