”自分へのご褒美”が落とし穴! 『カイジ』に学ぶ”1億総借金時代”の生き抜き方
投資だと自分をごまかして、お金を使うことで意味がある気がしているだけで、実情は多額のお金を消費しているだけにすぎない場合が多いのです。
――「自分へのご褒美」という思考も危険と書かれています。耳が痛いです……。
自分にご褒美をすること自体は悪くありません。これまでがんばった自分を褒めたい気持ちは誰でもあります。
問題なのは、給料日に「さあ、自分へのご褒美に何を買おうかな」と、お金を使う対象を探している人です。それで買ったものは、そもそもいらないものでしょう。ただ”消費したいだけ”なんです。
本にも書きましたが、人間の欲は心の中から自然に発生するというより、外界の刺激で膨らんでいくものです。町を歩けば街頭におしゃれな服が並び、テレビを見ればおいしそうな食事が映る……。それで欲が膨らみ、消費に走る。自分の欲がこうして刺激されていることを客観的に見つめ、コントロールしていかなければ、浪費が加速するだけです。
僕はほとんど物欲がありません。自分の欲を完璧にコントロールできるからです……と、かっこよく言いたいのですが、単にテレビで豪遊している人を見ると、手が届かないことにへこむから、見るのをやめたんです(笑)。