サントリー美術館「六本木開館10周年記念展 フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」が11月22日から開催
ブロンニャールの死後も、新技術の開発は盛んに推し進められました。
一方造形面では、歴史主義の時流に倣い、装飾過剰とさえ言えるスタイルに達しました。製作所と美術館が現在の地に移転したのもこの頃(1876年)です。
本章では、ブロンニャール時代の食器セットや壺などを中心として、広範な学問分野にまたがる豊かな知識とすぐれた技術が結晶した、19世紀のセーヴルの魅力をご紹介します。
デザート皿《デュプレシ准将の戦闘と死》(エジプトのセルヴィスより)ジャック・フランソワ・ジョゼフ・スウェバー、ドミニク・ヴィヴァン・ドゥノン、アレクサンドル・テオドール・ブロンニャール(父) 1811年 セーヴル陶磁都市© RMN-Grand Palais (Sèvres, Cité de la céramique) / Martine Beck-Coppola / distributed by AMF※無断転載禁止
第3章 20世紀のセーヴル ---アール・ヌーヴォーとアール・デコ---
19世紀後半、セーヴルを含む欧米諸国、日本、中国の陶磁器製作所は、万国博覧会で作品が一堂に会したことで互いに大きな刺激を受け、技術と芸術性の双方において競い合いました。