美しさの秘密に迫る『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』- 古川ケイの「映画は、微笑む。」#34
少年時代から父に連れられてミラノやパリなどのショーやコレクションを見学していたドリスは、アントワープ王立芸術学院のファッション・デザイン科に入学します。
卒業後は、フリーランスのコンサルタントデザイナーとしてファッション界に入ると、86年にメンズウェアのコレクションを発表し、そのキャリアをスタートさせました。
あのアイリス・アプフェルも絶賛!
ミシェル・オバマ前大統領夫人やニコール・キッドマンなど多数のセレブリティたちから愛されるドリス。
現在96歳にして多くの有名デザイナーたちからリスペクトされ、今なおNYのカルチャーシーンに影響を与え続けているアイリス・アプフェルもドリスを愛するひとりです。
アイリスは、ドリスを「彼のようなデザイナーはもうすでに絶滅している。だからこそ、彼は宝物なの」と語ります。
◼︎ドリスの創作プロセスとは?
ドリスの洋服作りは、生地作りから始まります。
世界中の織物メーカーに発注した生地サンプルをチェックし、メンズ・レディースのデザインチーフとともにアイディアを出しあうと、さまざまな布を重ねたり当てたりして、最終的な形になるまで検討を重ねます。
ドリスがもうひとつ大切にしているのが、職人の手による刺繍。