映画『私は、マリア・カラス』トム・ヴォルフ監督インタビュー! ディーヴァと呼ばれた女性の切ない人生の真実。
マリア自身にとっても日本というのは、とても意義深い国だと思います。
舞台に立ったマリアの最後の公演が、日本だったのです。
40年以上経って日本にまた再び来れたことは、彼女にとっても意味のあることだと思いますし、日本の観客の皆さんとマリア・カラスのラブストーリーがまだ続いているように思うのです。
ーー日本にもたくさんのファンがいて、これまでにも数々のマリア・カラスの映画が製作されましたが、今までにない作品だと思います。没後40年経った現在、マリア・カラスの映画を撮ろうと思ったのはなぜですか?
もともとオペラのこともマリアのこともあまり知らなかったんですが、このような形でマリアの映画を創ることになったのは宿命的なものがあったのかと思います。
初めてニューヨークのメトロポリタンオペラでイタリアのオペラを聴いて、いろいろ調べていたらマリア・カラスのレコーディングの声を聴きまして、あまりにも素晴らしかったので、もっと知りたくなったんです。多くが関係者が語ったもので、彼女の人生の中には、今なお語られていない素晴らしいストーリーがあることがわかったんです。
彼女自身の言葉ではまだ伝えられていなかったので、新しいアプローチで映画にするといいんじゃないかと思いました。