映画『私は、マリア・カラス』トム・ヴォルフ監督インタビュー! ディーヴァと呼ばれた女性の切ない人生の真実。
世界中をさまざまなマテリアルを求めて旅したのですがとても大変な旅でした。
全部を彼女自身の言葉で製作したかったので、世界中に散らばった材料を見つけるのが大変だったのです。
材料を見つけ出してから次に難しかったのは、それを編集することなんですね。
バラバラのパズルをどう編集するか。
集まったいろいろな材料でひとつのクリアな絵を創らなければいけないのが、とても大変でした。
編集作業をしている時に、富士山を登山したことを思い出していました。
6カ月くらい編集してたんですけれども、本当に同じ大変さで、あの聖なる山を登るのと同じような気持ちでした。
つまり力も必要だし、忍耐力も必要だし、愛と尊敬が必要だと思いました。
ーー山登りは、お好きなんですか?
実は、そんなに好きじゃなかったんです(笑)。
富士山で初めて登山体験をしました。
2度目の登山がこの映画です。
私は実は登山が好きなのかもしれない。
こういう映画を創れたのだから(笑)。
ーー世界中をマリア・カラスについての資料を探して本当に素晴らしい情熱だと思います。
監督は、マリア・カラスのどこに特に惹かれたのですか?
私は、全然オペラのことを知らなかったんですが、一番最初に彼女の歌声を聴いたときに感じた感情が、今までにないものでそこに惹き込まれました。