映画『私は、マリア・カラス』トム・ヴォルフ監督インタビュー! ディーヴァと呼ばれた女性の切ない人生の真実。
ーー宿命的に感じたんですね。直感ですね。
はい。マリア・カラスのことをまったく知らないところからスタートして、いろいろ調べてリサーチしました。
彼女については、本当にたくさんの本やTV番組があるのですが、いつも他の人の言葉なんですね。
そのことに私はとてもフラストレーションを感じて、本当は彼女はどういう人だったのか真実を伝えたいと思いました。
もし私がこのプロジェクトができたなら、他人の言葉でなくマリア・カラス自身の言葉で語りたいと思ったのです。
というのは、私自身がマリア・カラスのことを知りたいという気持ちもありましたし、観客に一体彼女は本当のところどうだったのかということを他の人の言葉でなく彼女の言葉で知ってほしかった。
ーーなるほど。監督のプロフィールを読むと、優れたインタビュアーでもあり、その気持ちは私もよくわかります。
3年もの時間をかけて世界中をまわってマリア・カラスの友人たちを探し出し、未完の自叙伝や400通を超える手紙を探し求め、監督の並々ならぬ情熱を本当に素晴らしいと思います。この間の心に残るエピソードを教えていただけますか?
舞台裏のエピソードですね。