映画『天才作家の妻ー40年目の真実ー』感想。ノーベル賞の栄光に隠された愛と嘘とは
■映画『天才作家の妻ー40年目の真実ー』あらすじーノーベル賞の栄光に隠された愛と真実。
1990年代、米コネチカット州。
ある早朝、現代文学の巨匠として名高いジョゼフ・キャッスルマンと妻ジョーンの元に、スウェーデンから国際電話がかかってきました。
「今年のノーベル文学賞は、あなたに決まりました!」
待ちに待った吉報を受け、抱き合って喜び合うふたり。
友人や教え子らを自宅に招いたお祝いの席のスピーチでは、最愛の妻に感謝の言葉を告げるジョセフ。
「ジョーンは人生の宝だ。彼女なくして、私はいない」
満面の笑みを浮かべて寄り添うふたりは、その場にいた誰の目にも理想的な仲睦まじい夫婦に見えました。
夫婦は、ノーベル文学賞受賞式に出席するため、スウェーデンのストックホルムへ訪れます。駆け出しの作家である息子のデビットも旅に同行しますが、実は偉大なる父に劣等感を抱いています。
ノーベール文学賞授賞式を前に、家族は慌ただしいスケジュールをこなしていきますが、ジョーンは有頂天となり無遠慮な言動を繰り返す夫の世話にほとほと疲れてしまうのです。
そしてひとりでホテルのロビーにいたところ、記者のナサニエルに声をかけられます。
ジョセフの伝記本を書こうとしているナサニエルは、夫婦の過去までも事細かに調べ上げていました。