映画『12か月の未来図』感想。パリの学校を舞台に出会い・学ぶことの素晴らしさを描いた珠玉の物語!
こんにちは。アートディレクターの諸戸佑美です。
もうすぐ新入学、新学期の季節ですね。
移民問題で揺れるフランスで今、大きな社会問題になっているのは、移民の子どもたちが直面する学力低下と教育の不平等ですが、日本でも教育問題は他人事ではないのではないでしょうか。
【シネマの時間】第60回は、フランスの美しい四季を背景に描いたある教室の1年の物語、映画『12か月の未来図』をお送りします。
もし、フランス最難関のエリート高校の教師が、パリ郊外の教育困難校に赴任したら?
主人公の国語教師フランソワと劣等感の塊だった生徒たちが、教育の力で自信を取り戻し、新しい未来を自分の力でつかみ取ろうと模索するリアルな成長物語です。
教育格差に直面し真の教育に目覚めるフランソワを演じるのは、フランスが誇る劇団「コメディ・フランセーズ」のベテラン俳優で演出家のドゥニ・ポダリデス。
本作でプロの俳優が起用されているのは、なんと大人の役だけ。
子どもたちは、オリビエ・アヤシュ=ビダル監督自身がほぼ2年に渡り、取材のために教育現場で関わった実在の子どもたちを起用。監督の真摯な仕事ぶりに感銘を受けます。
教育問題という難しいテーマを扱いながらも、子どもたちと堅物なフランソワの交流と成長がユーモアたっぷりに描かれ、”誰と出会うか” 良い出会いの大切さを感じずにはいられません。